社員研修とは? 研修を成功に導くポイントと注意点を解説
社員研修は、社員の能力向上を目的に、多くの企業が取り入れています。しかし、「有意義な研修を開催するためには、どのようなことに気を配ればいいのか」と、お悩みのご担当者様も多いのではないでしょうか。
本記事では、社員研修を成功に導くためのポイントや注意点をお伝えします。
目次[非表示]
- 1.1.社員研修がいま企業に求められるわけ
- 2.2.社員研修の手法とは
- 2.1.対面型研修
- 2.2.オンライン研修
- 2.3.e-Learning
- 3.3.社員研修を成功に導く流れ
- 3.1.ポイント①課題を抽出する
- 3.2.ポイント②研修の目的を明確にする
- 3.3.ポイント③研修に向けての準備を行う
- 4.4.社員研修を実施する際の注意点
- 5.5.まとめ
1.社員研修がいま企業に求められるわけ
近年、社員一人ひとりの能力を資本として捉える、“人的資本経営”という考え方が定着しつつあります。これによって、ますます社員研修の重要性が増していくと予想されています。
社員研修を効果的に実施できれば、社員のスキルアップのみならず、社内風土の改善や組織文化の醸成につなげることも可能です。「働きやすい職場」は社員が仕事をする上でのモチベーションや業務効率にも大きく影響します。
社内での円滑なコミュニケーションや、社員が分け隔てなく相談し合える風通しの良い職場など、心理的安全性が確保された環境では、新しいアイデアの発信や情報共有もスムーズになり、生産性の向上につながっていきます。
社員研修は、その目的や効果を理解した上で計画的、段階的、継続的に行うことが大切です。また社員の階層や経験値に合わせて、それぞれの課題を解決することが必要となります。
▼階層別の研修プログラムの例
階層 |
研修プログラム |
新入社員 |
新入社員研修、チームビルディング研修など |
中堅社員 |
リーダーシップ研修、キャリアマネジメント研修、コミュニケーション研修など |
管理職 |
ハラスメント研修、DEI研修、マネジメント研修など |
2.社員研修の手法とは
対面型研修
対面型研修では、講師と受講者が対面するかたちで実施されます。グループディスカッションや、実際に手や体を動かして学習するワークなどで、受講者同士が交流を深めるきっかけともなります。
講師は受講者の様子から、どの程度研修内容を理解しているのかを推察できるため、その場で研修内容を柔軟に調整できる点がメリットです。グループワークやロールプレイングを実施しやすく、より実践的なスキルが身につきます。
オンライン研修
Web会議システムを使用する研修を、オンライン研修といいます。オンライン研修の場合、パソコン1台で完結することから、会場費や人件費を削減できるほか、遠方の方でも参加できます。全国各地に事業所を構えていても、一気に研修を実施できる点がメリットです。
チャット機能を使えば気軽に講師に質問できるため、対面型研修と同様に講師と受講者、また受講者同士の双⽅向でのコミュニケーションが可能です。
e-Learning
ネット環境さえ整っていれば、パソコンやスマートフォン、タブレットを用いて、いつでもどこでも学習できるのが、e-Learningです。オンライン上で配信されている動画を視聴する受講形式のため、複数拠点やシフト制勤務などの理由で集合研修が難しい場合でも、均一な教育が叶います。
また、繰り返し学習できる点や受講者の進捗状況の一元管理が可能なこともメリットの一つです。
e-Learningによる事前学習、事後学習を実施することで、 集合研修を通じて獲得したスキルを定着化、最大化できます。
3.社員研修を成功に導く流れ
社員研修を検討する際のポイントを以下にご紹介します。
ポイント①課題を抽出する
社員研修とは、その企業が持つ課題を解決するために実施するものです。企業の掲げるビジョンを実現するために、社員にどういった人材になってほしいのか、目指すべき姿を明確にし、自社の課題を抽出する必要があります。
課題を抽出するためにはまずは現状を整理し、上層部だけでなく現場を含めて議論やディスカッションを行うことも一つの方法です。また従業員サーベイの活用によって、潜在的な課題を特定することも可能です。
ポイント②研修の目的を明確にする
抽出した課題を適切に把握し分析することで、研修で習得するスキルや取り上げるべき研修テーマを定め、人材育成の計画を立てていくとよいでしょう。
“自社に必要な研修内容とは何か”を見極め、明確な目的をもって研修を実施することが大切です。
研修の目的を明確に設定することで、社員が研修に対する目標や狙いを理解しやすくなり、研修の進行や成果の評価もスムーズに行うことが可能です。
それにより研修プログラムの効果を最大化することができ、組織や個人の成長にもつながります。
ポイント③研修に向けての準備を行う
研修の実施が決まったら、なるべく早い段階から準備を進めます。
研修方法や研修プログラムの内容・詳細、実施時期、開催場所などの最終調整を行います。
自社で研修を行うリソースやノウハウがない場合、外部の研修会社を活用するのも一つの手です。
外部の研修会社では、一般的に最低でも約1ヶ月半前から打ち合わせを始めます。講師のスケジュール調整とあわせて、社内での課題や要件を前もって整理しておくのが、社員研修を成功に導くポイントです。
4.社員研修を実施する際の注意点
研修効果を高めるためには、実施後の効果測定も重要です。研修参加者の取り組みに課題はあったかなど、しっかり振り返ることで、今後の人材育成の計画を立てる際にも非常に役立ちます。
人材育成の効果は企業側と社員側の2つの視点で考える必要があります。
企業側の視点として、研修効果を測定することは社員の知識やスキルを把握する上でも大切です。効果測定によって、研修実施後に社員がどの程度の知識やスキルを身に付け、行動変容できたかを判断することができます。人材育成を通して、将来求められるスキルや能力を分析・計算しながら継続的に教育することは、企業のありたい姿をつくることに他なりません。
社員側の視点としては、自らのスキルがどのくらい向上したか、知識がどの程度身についたかなどを測れると、モチベーションの向上につながりやすくなります。社員自身が意欲的に仕事をする上でも、研修の効果測定は重要です。
5.まとめ
この記事では、社員研修の概要や研修を成功に導くためのポイントについて、以下をお伝えしました。
- 社員研修がいま企業に求められるわけ
- 社員研修の手法とは
- 社員研修を成功に導く流れ
- 社員研修を実施する際の注意点
社員研修は、社員一人ひとりや組織の成長につなげることを目的としています。”人的資本経営”という考え方が定着しつつある昨今では、ますます社員研修が重要な位置づけになると考えられます。
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