お客様インタビュー ヒューマンエラー対策研修 2日コース

小田急電鉄株式会社 様

導入したサービス概要

カテゴリー ヒューマンエラー対策
研修名 ヒューマンエラー対策研修 2日コース

タイプ

講師派遣
(顧客先施設での実施)
実施年 運転車両部:2007年~毎年1回実施/旅客営業部:2013年~毎年1回実施
実施時間 7時間(休憩時間を含む)×2日
受講者数 各回約30名様

お取引先様のプロフィール

小田急電鉄株式会社
企業名 小田急電鉄株式会社
導入部門 運転車両部、旅客営業部

主な業務

鉄道事業、生活サービス事業(不動産賃貸事業、開発事業など)

※本記事に記載している名称や内容などは2017年4月時点のものです。

研修でヒューマンエラーを論理的に理解し
鉄道運営に重要な「安全性」をチームで強化

誰もがトラブルや不具合を起こさないように細心の注意を払い、チームでもダブルチェックなどで未然防止に努めているのではないでしょうか。それでも、ミスを完全にゼロにすることは不可能なのです。ANAビジネスソリューション (以下、ABS)では人間が起こしてしまうヒューマンエラーの仕組みや引き起こしやすい風土を理解し、重大なミスを減らすことを目指す「ヒューマンエラー対策研修」を提供しています。
今回は、小田急電鉄株式会社(以下、小田急)のご担当・稲葉さま(運転車両部)と伊藤さま(旅客営業部)にインタビューを行い、継続して受講いただいているABSの「ヒューマンエラー対策研修」についてお伺いしました。

研修でヒューマンエラーを論理的に理解し鉄道運営に重要な「安全性」をチームで強化

お客さまのため、ミスを限りなくゼロに
論理と分析で未然防止を目指したことがきっかけ

私ども小田急では、お客さまにご迷惑をおかけしないため、限りなくミスを少なくし事故をゼロにするという大きな目標があります。ただ、過去はミスが発生すると「根性が足りないからだ」といった精神論で済ませ、科学的な原因追究や分析は行ってなかったので、運転車両部では2007年からABSさんのヒューマンエラー対策研修を新人管理者が受講しています。導入の決め手は、ANAさんの研修が「科学的な分析」「人間特性の研究」を重ねてきた航空界での実績がベースとなっていることに納得感があったからと聞いています。
2013年から導入した旅客営業部も同様ですが、具体的な当時の課題としては、イレギュラー時の対応がありました。私ども小田急では、平時はコンピュータ制御している信号取り扱い業務を事故などイレギュラー時には、ダイヤが複雑であるため人間が処理するのですが、十分に訓練していても緊急時の緊張感などからどうしてもミスが起きてしまっていたのです。また、同じようなミスがなくならないので、根性論ではなく科学的根拠に基づいた論理や手法を用いて分析することがミスの再発防止に繋げられると考え、運転車両部で効果を上げていたABSさんの研修を導入したと聞いています。
お客さまのため、ミスを限りなくゼロに論理と分析で未然防止を目指したことがきっかけ

運転車両部 稲葉氏。安全強化だけでなく、小田急フラッグシップである「ロマンスカー」乗務員の接遇・接客力向上にも取り組まれている。

パイロットや整備士の事例研究がベースにある現場仕込みの研修に強く共感

ABSさんのヒューマンエラー対策研修と出合ったきっかけは、当時の担当者がANAさんの機内誌『翼の王国』で知った商品説明会への参加でした。航空業界は鉄道以上に小さなミスが許されない業界です。ミスの防止や対策に関する研究・取り組みは気になるところですし、鉄道業界にも役立つものが多いだろうと考えたようです。おそらくその商品説明会と同様のご説明を私自身が研修担当となった際にABS営業担当者さんからいただいたのだと思いますが、「ヒューマンエラー対策研修」はANAさんがパイロットや整備士などのミスを長年分析し、人間の脳の働きを研究してきた成果を体系化した研修プログラムであると伺ったときは、人間特性にまで踏み込んだ実に科学的なプログラムだと共感しました。長年ANAさんでも実際の現場で実施し続け、文化として根付いているという点も安心感・信頼感がありましたね。
研修を導入する以前の私たちにとって、ヒューマンエラー対策という考え方は聞き慣れないものでしたが、長年の研修受講を通して今では組織に定着しています。また、研修の受講により、安全を堅持するための根本的な考え方も吸収でき、小田急の安全規定の基盤構築にも繋がっていますので、ABSさんとの出合いは貴重なものだったと感じています。

パイロットや整備士の事例研究がベースにある現場仕込みの研修に強く共感

旅客営業部 伊藤氏。駅員など旅客サービスの安全マネジメント・運営・育成を担当している。

骨格は同じながら事例をカスタマイズ
部署や立場に合わせた研修を実施

運転車両部と旅客営業部の研修プログラムは骨組みこそ同じですが、実際に発生しうる事例を用いたケーススタディは、業務に合わせています。特に両部ともに課題と感じてきたヒアリングについては、現場に即した内容にしています。ミスや事故が起きると、管理者が現場の担当者に事実確認のヒアリングをするのですが、聞き手は業務の知識や経験が豊富なこともあり最初から決めつけて「●●が〇〇の原因なのでしょ」と問いかけてしまいがちなのです。不具合を出した当事者は反省して弱気になっていますし、多くの場合、上司や先輩からのヒアリングなので、決めつけの質問に同意・同調してしまったり、真実を告げられなくなりがちなのです。そのため研修導入時は「事故分析力」の強化を目指したので、研修受講者は管理者を対象としていました。実際の研修では、実践に即したヒアリングのロールプレイも多く盛り込んでいるので、受講者からはいつも好評ですし、業務でも役立っています。
ただ私どもの一番の目標はミスを最大限に減らすことですので、ミスの未然防止、ミスの連鎖を防ぐためには、管理者だけでなく現場の担当者にもヒューマンエラーに関する知識や考え方を身につけてもらう必要性を感じ、管理者以外にも幅を広げて3年計画で実施しました。根本となる人間の脳のメカニズムやヒューマンエラーとその対策方法を社員全員が共有し、実践することで、組織全体でミスの抑制を果たすのだという考え方が身についてきていると実感しています。

骨格は同じながら事例をカスタマイズ部署や立場に合わせた研修を実施

自社の状況に合わせたケーススタディに受講者全員が真剣に取り組んだ

「ミスは気持ちの問題」と気合いや根性の世界で生きてきた社員にとって、研修導入当初は、ミスや事故防止の科学的な分析手法を学ぶことは驚きだったようです。長年研修を行っている現在では、ヒューマンエラー対策の考え方が自然に浸透しているため、初めて受講する社員も予備知識をもった上で参加しているので、社員の反応も質が高いものに変わっています。例えば、社内でミスが起きた際に取り入れている分析ツール「SHELモデル」をより効果的に活用できるようになろうと、真剣に取り組んでくれています。
ABSの講師の方は受講者を引き付けて飽きさせないように講義を進めてくださいます。例えば「対策を何でもいいから出す」というワークは毎回、楽しく取り組んでおり印象的です。特に効果を感じているのは、業務への実践を期待できるケーススタディですね。実際に起きた事例に対して受講者が要因分析を行い、導き出した対策に対して講師の方から「このケースではこんな視点がありますよね」と具体的に教えていただくのですが、実際の業務への活用を実感できるので、研修中に導き出した対策やそこに至るまでに「考えた過程」そのものが役に立っていると思っています。

自社の状況に合わせたケーススタディに受講者全員が真剣に取り組んだ

安全文化を醸成したいという想いが確実に組織に浸透している

以前、研修を受けた管理者に「ヒアリングで注意していることは何ですか?」と聞いたところ、研修で教わったことが明確に返ってきました。研修後もしっかり受講者に根付いているのだなと強く実感しましたね。それから、小さなミスも大きな事故になりうることを痛感したため、以前は現場で留めていた些細なミスもすべて分析・報告するよう基準を見直したことで、安全文化が更に高まり、再発防止へ確実に繋がっています。昔から上司・先輩が指導や情報共有を行う文化がしっかりある社風ですが、研修の導入前よりも全体に浸透し、細分化していると感じるので、ヒューマンエラー対策の知識習得の効果だと思います。
 聞いて覚える座学だけでなく、ロールプレイングなど実習や受講者自身が頭や体を動かす場面も多いので、印象に残りやすい研修プログラムなうえ、講師の方が研修を通して真剣に「ヒューマンエラーを減らそう」としてくださっているお陰だと思います。研修後の受講者たちは何かミスがあっても、直接関わった人だけに任せきりにするのではなく、関わっていなくても客観的にみんなで分析しようという姿勢を持ち返ってくれており、毎年「チーム力」が強化されていると感じています。

安全文化を醸成したいという想いが確実に組織に浸透している

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